私の場合、母の味は?と聞かれたら、迷わず「コロッケです!」と答える。

子供の頃、新じゃがを丸ごと茹でて、アツアツにバターをたっぷりつけて食べるのが大好きだった。
当時人気があったユーハイムのバウムクーヘンや風月堂のゴーフルより、魅力的だった。

家族全員じゃがいも好きだったので、我が家ではコロッケがよく登場した。
中身は、合挽きだったり、コンビーフだったり、鮭缶だったりいろいろ。

じゃがいもを粉吹きにしてホクホクにしてからザックリつぶし、
隠し味にスキムミルクとバターを投入する。
お肉屋さんのとは違い胡椒をピリッと効かせた甘くないコロッケ。
ちなみに、中身がお肉系の時はケチャップ入りウスターソース、
魚系の時はマヨネーズ入り醤油と決まっていた。



「今日もコロッケ、明日もコロッケ・・・」母が口ずさんでいたのを思い出す。